トウキョウソナタ「ボクんち、不協和音」という映画のキャッチコピーと、香川照之・小泉今日子の
キャスティングに惹かれ映画館へと。
舞台はトウキョウ。
ごく普通に生活していたはずなのに、いつのまにか、ばらばらになった4人家族の物語。
それぞれ秘密と孤独を抱えながら、不安定な音しか奏でられなくなった家族に
響き合う和音を鳴らせる日は来るのだろうか。
家族が崩壊へと向かう展開が、あまりにも強引だったり過剰な演出だったりで、実は途中
興ざめすることもあったが、転落するときってこんなもんだと妙に納得もしたりして。
悪いときは、悪いものばかりが重なって連動してしまうものだ。
そうそう、負の連鎖。
そんな家族の不協和音が具象化され映像となったものを、こちら側は観ているわけだから
正直、心地悪い。なんだかずっと胸がざわざわする。
それに生きてる以上、それらの危機はワタシにだって十分ありえることなのだ。
そんなことを思うと、始終、不穏な空気に支配され体中が強張っていた。
ようやく緊張が解きほぐれたのが、ラスト。
美しいピアノのメロディとともに、わずかな希望の光が注ぎ込む。
ばらばらになった家族が、「ただいま。」と、ここに戻ることを知った日から
家族は再びスタートしたのだろう。
その日の食卓の光景は、やり直す鋭気をやしなうための腹ごしらえのように頼もしくて
その姿に、いつか必ずやってくる再生を予感させた。
家族の絆って、いろいろありながらも、しぶとく存続していくものなのですね。
キョンキョン!
気安くキョンキョンだなんて呼んでしまうのは、おこがましいほどの名演でした。
ここ最近のキョンキョンは、いい。それが今回、さらにいいですよ。